犬とハモニカ

午後、暗くなりかけた部屋で江國香織の短編集「犬とハモニカ」を読んでいた。最初の話「犬とハモニカ」は空港での人々の風景を一部切り取ったような話なんだけど、場面が頭の中にスッと浮かんできて楽しかった。

「おそ夏のゆうぐれ」は読んでいて匂いがするようだった。主人公が恋人と海辺で遊べば潮風の匂いがしたし、恋人の煙草の匂いもした。クチナシの花の香りもチョコレートの香りも。

「ピクニック」を読んでいたらピクニックがしたくなった。お弁当を持ってピクニックがしたい。お話自体はピクニックがしたくなるような話ではない、単にわたしがピクニックをしたい!というだけ。

全体的にどこか寂しげで読んだ後も「ふむ...」というかんじなんだけど良いです。その雰囲気は読んだ人にしかわからない。あ〜〜、暗い部屋で本を読むから目が悪くなるのか?

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